知っておきたい 食器の整理収納法 ~ 探しやすくて見た目もキレイ
今回は、整理収納アドバイザーでうつわ好きの私がよく相談される、食器収納の方法についてお伝えします。
毎日使う食器。皆さんは、使いたいうつわがすぐに取り出せていますか? 収納を見直すことで、家事の効率もアップしいいことずくめ。
以下の3ステップだけでできるので、どなたでも今日から実践できますよ。ぜひ試してくださいね!
STEPI うつわを分ける ~ 何があるかチェック!
整理収納はいきなり始めるのはNG! まずやるべきことは、持っているものを全部出して「分けること」。
持っているものを全部出しすることで、探していたものが見つかったり、しまい込んでいた引出物が出てくることがあります。つまり、持ち物を把握することで、ふだん何を使っているのか、本当に必要なものが分かります。逆に、旅先で勢いで買ったおみやげは使わないなど、不要なものもわかります。
食器の分け方としては、
◆いるもの
・使っている物
・あまり使わないけどお気に入り *愛着があるなら無理に捨てる必要はありません!
◆いらないもの
・傷んでいるもの:欠けや割れていて使えないもの
・使いづらいもの:便利だと思ったら使いにくいものなど
・なくてもいい物:他のもので代用できるもの
持っていても使わないものは処分対象です。
分けたら、いよいよ収納です。どこにどう収めていくか決めていきましょう!
STEP2 食器棚を3つのゾーンに分ける ~ よく使う順に収納
まず、食器棚を上・中・下の3つのゾーンにざっくりと分けます。そして、はじめに分けたうつわを使用頻度別に配置していきます。使用頻度の高いものは中段、使用頻度の低いものを上段・下段に収納します。
その際、土鍋など重量のあるものは下段へ、軽くてめったに使わない紙皿、竹製品などは上段に収納。うつわを取り出す時に危険がないように配慮します。ちなみに、我が家のキッチンの吊戸棚の最上段には何も収納していません。私は背が低いため、そもそも手が届きませんし、踏み台を使ってまで収納するのは危険です。
★整理収納用語で、腰から目線の高さの位置を「ゴールデンゾーン」といいます。一番出し入れしやすい場所に、使用頻度の高いものを収納するのがベストです。
STEP3 うつわの種類やスペースにあった収納法を選ぶ
うつわを使う順に食器棚に収納したら、本当に使いやすいかチェックしましょう。
せっかく出し入れしやすい場所に収納しても、お皿を重ねすぎていては実際に取り出せません。
そこで、ここではうつわの種類や収納場所にあった収納方法を紹介します。
アイテム別収納法
〇お皿
お皿を収納する場合、上に重ねる方法と立てて収納する方法の2通りあります。どちらが便利なのか、出し入れのしやすさで考えてみましょう。私は、原則重ねる派。ただし、よく使う大皿はシステムキッチン内の引出しに立てています。引出しを開けたら片手ですぐ取り出せるので便利です。
重ねて収納する場合は、一番下のお皿も取り出せるように4,5枚を限度にしています。棚いっぱいに詰め込まず、上に手が入るスペースを確保すると取り出しが楽ですよ。
〇グラス
グラスは種類ごとに、縦1列に並べます。そうすることで、奥のものもローテーションしてまんべんなく使うことができます。
〇カトラリー
・カトラリーケースに入れて引出しに収納する。
・スタンドに立てて収納する。 方法があげられます。
さらに、テーブルやキッチンにケースごと出しておく場合もあります。見た目を大事にしたいのか、取り出しやすさ、配膳のしやすさを重視するかなどで収納の仕方も変わってきます。収納方法は1つではないので、時々変えてもOK。自分にとってのベストな方法が見つかるまでいろいろ試してみましょう。
地震に強い重ね方とは
お皿は大きい順に重ねるのが当たり前ですが…
地震に強いのは、「中・大・小」のサイズ順に重ねる方法。振動による「遊び」(食器の揺れ幅)が少なく、食器の破損が防げるそうです。大事な食器の収納に取り入れてみては?
サイズ違いの食器は、重ねても2種類程度。それ以上重ねて収納する場合は、棚板を増やすか、収納グッズを活用して空間を細かく仕切って取り出しやすい工夫をしましょう。
◆引き出しの活用
引き出しのメリットは、 何があるか、一目で把握できること。
我が家では、カトラリーや小皿などは引き出しに収納しています。引き出すだけで、物のありかが一瞬で分かるので、探し物がありません。ちなみに、目線より高い位置には不向きです。
◆空間は四角に区切る
スペースを有効活用するには、空間を四角に区切ること。例えば、我が家のリビングにある食器棚は、棚板の数を増やせないタイプ。写真のように「コノ字ラック」を使って、空間を四角に区切っています。
コの字ラックの上下に、スペースが生まれたことで、収納量が倍増しました。工具を使わずにできるので、DIYが苦手な方にはおすすめです。
まずは引出し1つから、四角に区切ることを意識して収納してみて下さい。キッチリおさめると、こんなに入るの?と感動しますよ。
◆一緒に使う物はまとめて収納 グルーピングのすすめ
私はお茶碗とお椀を一緒に収納しています。どちらも、夕食で一緒に盛り付けるため、まとめて置いた方が便利なのです。このように一緒に使う物をまとめることを「グルーピング」といいます。
グルーピングは他のものにも応用できるので、知っていると便利です。例えば、私はメルカリ出品用にガムテープ、ハサミ、段ボールをまとめています。そうすることで、売れるとすぐに配送できます。
◆インテリアにこだわりたいなら 見せる収納もあり
食器は実用だけでなく、見て楽しむものでもあります。そのため、コレクションしているアンティーク食器や来客用のティーカップなどは見せて収納するのもいいアイデア。オープンラックやガラスの食器棚など、設置する場所にあった収納を選びましょう。
見せることを意識すると、インテリアにもなりますし、綺麗に保つモチベーションにもつながります。私は、ダイニングの食器棚の上をディスプレイの場所として、時々絵皿を飾っています。
また、カトラリーなど出したままに収納する際、レストランのように布をかけたり、おしゃれなボトルに立てるなど、収納グッズにこだわると、見た目と実用を兼ねた収納になります。
収納グッズを買うのは最後!
整理収納アドバイザー資格を持っているというと、おすすめの収納グッズの質問をされることが多いです。
しかし、収納グッズは収納の解決になりません!! 雑誌やテレビで紹介されたグッズは魅力的。でも買う前に、何に使うの? どこに使うのかよく考えてくださいね。
その便利グッズは、紹介している人にとって便利なものなのです。住んでいる家も持っているものも人それぞれ。深く考えずに買うと結局サイズが合わなくて使えないことになり、プラスチックの燃えないごみが増えただけになりかねません。
そのため、収納グッズを買うのは最後の最後ということを肝に銘じてください。
「空間で仕切る」際に紹介したコノ字ラックも、食器が増えたため悩みぬいて買いました。皆さんの関心が高いこともあり、参考までに私が食器収納で使っているグッズを紹介します。
私が使っている収納グッズ
私が使っている物は、シンプルで買い足し可能な商品ばかり。白やホワイトで、見た目にもうるさくないものを選んでいます。また、どれも食器収納のためのものではありません。サイズや使い勝手が自分のニーズに合えば、違う使い方をしても良いと思います。
この商品は、本来は壁につけて見せる収納として使うものです。しかし、私はそのまま食器棚に入れて大皿の収納に使いました。大きめサイズのコの字ラックはなかなかないので、ありがたかったです。大皿収納には奥行きが足りなかったので2つ並べて使っています。
無印のアクリル仕切り棚は、初めに紹介したニトリの商品同様「コの字ラック」として使っています。アクリルなので丈夫ですし、透明なので見た目もスッキリ。
写真のように小物を置く「台」テーブルコーディネートに使ったり、花瓶などを置いてインテリアにも使います。個人的はもっといろいろなサイズがあるといいと思っているくらい便利なアイテムです。
③無印のポリプロピレンメイクトレイ
メイクブラシなど、メイク用品用の収納グッズですが、私は箸置きの収納に使っています。
深さが箸置きにぴったりなのと、重ねることができるのが選んだ理由です。我が家では、2つ重ねて引出しに入れています。
*商品の詳細はこちら
おわりに
この記事のとおりに、食器棚を整理収納すると、うつわが取り出しやすくなり、すぐに使いたいものが見つかります。スッキリと片付いた食器棚は使いやすくて気持ちいいですよ~。1か所片付くと、他も片づけたくなります。無理のないペースで整理収納にチャレンジしてみて下さいね。