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うつわのこと

カトラリーの選び方 素材や使いやすさにこだわろう

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カトラリーにもこだわろう 素材や使いやすさでお気に入りを選ぶ

カトラリーは、フォーク、ナイフ、スプーンなど食事に使うもののこと。使えればいいという感じで、シンプルなステンレスのものを何となく選んでいる方が多いのではないでしょうか。今回は、カトラリーの素材別の特徴と選び方について解説します。さらに主要なブランドも紹介。ぜひカトラリー選びの参考にしてくださいね!

カトラリーって何?

カトラリー(cutlery)は、食用ナイフやフォーク、スプーンなどの総称。本来は刃物の意味です。食べ物をカットすることから、名がついたと言われています。カトリーヌ・ド・メディチが嫁入り道具として持参したためという説もあるようです。(カトリーヌ⇒カトラリー?)

カトラリーの歴史

初めはナイフ!

狩猟民族にとって肉を切り分けるナイフは必需品。肉を動かさずにカットするためには突き刺すものが必要。そのため、刃先は剣の形で両刃がつくものでした。ルイ14世時代に先のとがったナイフが使用禁止になり、現在のように刃先の丸いものに変わりました。

フォーク・スプーンの登場

肉を食べる際、初めはナイフ2本を使用。しかし、肉が動いて使いにくいため2本刃のフォークが登場しました。後に3本刃となり、現在の4本刃に落ち着きます。

スプーンは、古くより貝殻や木の持ち手のものが使われていました。14世紀に鋳造技術が発達し量産できるようになりました。(今のスプーンより大きく、スープ入れから各自が取り分けるスタイル)17世紀末にスープ専用の深皿ができ、コース料理にスープが取り入れられるようになってからスプーンが食卓に並ぶようになりました。当時の王侯貴族は銀が毒に反応すると考え、暗殺対策と権力の象徴として銀器をそろえるようになっていきます。

メッキの発明

産業革命によりメッキの発明により、銀メッキのカトラリーが普及します。

カトラリーの種類

フルコースの場合、肉料理にテーブルナイフ・テーブルフォーク、魚料理にフィッシュナイフ・フィッシュフォーク。デザートやオードブルにデザートナイフ・デザートフォーク・デザートスプーン、ブイヨンスープ専用のブイヨンスプーン、食後のコーヒーや紅茶にティースプーン、エスプレッソにモカスプーンといったように料理にあったカトラリーが提供されます。

カトラリーの基本の5本

一番大きいサイズのフォークが「テーブルフォーク」「ディナーフォーク」(メーカーによって呼び方が異なります)、次に大きいフォークが「デザートフォーク」といった名称がつけられています。西洋人よりも小さい口の日本人は、名称にこだわらずサイズで選んでもOK。日本の家庭では、デザートナイフ、デザートフォーク、デザートスプーン、ティースプーン、ケーキフォークの5つがあれば十分です。

主なカトラリーの素材

◆純銀

純銀製は、表面が滑らかで輝きがある最高級のカトラリー。しかも、熱伝導率・抗菌性があります。ただし、さびが生じるためお手入れが必要。大変高価なため、一般家庭ではあまり使用されません。
ちなみに、銀はやわらかいため、銀のみではカトラリーとして使えません。そのため銅を加えて硬度を出しています。つまり、銀が100%ではなく、1000分の925の純度が基準です。

◆洋白銀器(銀メッキ)

洋白銀器(銀メッキ)製は、表面が銀で、中身は銅とニッケルと亜鉛からなる合金です。見た目は純銀製と同じです。

ステンレス

ステンレス製は、直訳すると「さびない、さびにくい鋼」という意味。優れた特性(美観と耐食性)で、現在では洋食器の素材として最も一般的です。

家庭用のカトラリーとして広く一般的に使われているものは、18-8ステンレス(クロムが18%、ニッケルが8%を意味し、残り74%は鉄)。このほかに、18-12ステンレス、18-10ステンレス、18-0ステンレス、13-0ステンレスといったグレードもあります。18-12ステンレスや18-10ステンレスのようにニッケルのパーセンテージが高いものほど高級品とされています。

◆木製

木を使ったカトラリーは、ナチュラルスタイルが好きな方、カジュアルなスタイルが好きな方におすすめ。手作りのものは、持ち手も工夫されており、口当たりがいいです。陶器を傷つけない優しい素材は、子ども用にも適しています。お手入れは中性洗剤や水で洗って、よく乾かせばOK。レンジやオーブン等の使用は避けた方が良いですが、お手入れは簡単ですよ。

漆器のものもあります! 高級感があり、口当たりの良さが魅力

◆プラスチック

軽くてカジュアルに使えるプラスチックのカトラリー。カラフルなものやユニークなデザインのものも多く、気軽なパーティやアウトドアにおすすめです。キャラクターものなどお子様向けのものもあります。

選び方

1.基本の5本を選ぶ

カトラリーの基本の5本。デザートナイフ、デザートフォーク、デザートスプーン、ティースプーン、ケーキフォークをまずそろえましょう。

2.サイズで選ぶ

家庭ではデザートナイフ、デザートフォーク、デザートスプーンを選べばメインや前菜・デザートにマルチに使えます。海外ブランドのものは日本人には大きいことが多く、ディナーナイフではなくデザートナイフなど、デザート用のもので十分です。

3.素材で選ぶ

ご家庭での日常の食事にはステンレス製を選ぶとベターです。ステンレス製の中でも高級な18-10ステンレス製がおすすめです。シルバーのように黒ずみませんし、かたいので傷がつきにくいです。口に入れたときも金属臭がせず、お手入れも簡単です。ナチュラルなものが好みの方は、木製。アウトドア用ならプラスチックなど、使うシチュエーションで選ぶ素材も変わります。

4.口当たりで選ぶ

スプーンなど、口に入れるものは口当たり重視で選ぶのも大切です。金属

5.デザインで選ぶ

最後はデザインの好みで選びましょう。ナイフの切れ味やフォークの刺さり具合もチェックできるとベターです。

お手入れ方法

ステンレス製カトラリーは、酸や塩分を含んだ汚れを付着させたままの放置や湿気が多いところでの収納はサビの原因になります。使用後は、な中性洗剤をスポンジなどにつけて洗い、乾いた柔らかい布で拭いて水気を完全に拭き取って下さい。

研磨剤の入ったクレンザーやスチールウール等は、表面に傷がつくことがあります。汚れが落ちない場合には、研磨剤の入っていないクリームクレンザーやステンレス専用の「金属クリーナーや銀磨きをご使用ください。

主なカトラリーブランド

〇クチポール


テーブルコーディネーターや、インスタグラムでも人気のクチポール。特徴はスタイリッシュなフォルムとハンドルのカラーバリエーション。最近はピンクやグリーンなどの持ち手もあり、季節で使い分けたくなります。
公式HP:https://www.soluno.jp/c/cutipol

〇柳宗理


日本を代表するプロダクトデザイナー・柳宗理。実用的でモダンなデザイン。「用の美」を意識したカトラリーはつなぎ目がなく衛生的。どんなうつわとも相性がよく、1つあると便利です。

公式HP:https://www.satoshoji.co.jp/business/index5_3.html(佐藤商事HP)

〇山崎金属工業

金属洋食器の街、新潟県燕市に創業。ノーベル賞の晩さん会でも採用されている、日本が誇るカトラリーブランドです。シンプルなものからエレガントなものまで様々なデザインのものがあります。上質な国産ブランドを。
公式HP:http://www.yamazakitableware.co.jp/

〇クリストフル

フランスのカトラリーメーカー「クリストフル社」。フランス王ルイ・フィリップから王室御用達の認定を受けて以来、著名人や世界各国の有名ホテル等で愛用されています。華やかで上質な商品は、長く愛用できます。ウェディングなどのギフトにもおすすめです。
公式HP:https://www.christofle.com/ja_jp/

〇カイ・ボイスン

デンマーク王室御用達、各国のデンマーク大使館で使用されているカイ・ボイスンのカトラリー。日本では1991年より燕市の大泉物産で製造されています。世界で愛される北欧デザインと日本の技術があわさった逸品です。
公式HP:https://kay-bojesen.jp/products

おわりに

ふだん当たり前のように使っているカトラリー。さまざまなデザインや素材の商品があり、バリエーションが豊富! 自分の手に合うもの、よく使ううつわとあうものなど、自分好みのカトラリーを探してみませんか。

カトラリーを変えるだけで、テーブルの光景も変わります。食事のメニューによって使い分けるだけで食事が楽しくなりますよ。ぜひお気に入りを見つけてみて下さいね。

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